2015-01-01から1年間の記事一覧

悪魔の手毬唄

世の中には、名作といわれているわけではなく、観て感動したわけでもなくても、何回か観てしまう映画というものがあるように思う。 私にとっては、この作品もその一つである。 ご存知と言うべきか、石坂浩二の金田一耕助シリーズである。 そもそも、この作品…

 「わたし」の人生 我が命のタンゴ

2012年の日本映画である。 何ともタイトルと映画の中身が違うといえば言えなくもない。 最初はダンスの映画か恋愛映画と思った。ダンスは主役ではない。老いと家族をテーマの映画である。 暗闇にも思われる認知症介護。そこに一つでも小さな灯りをともすかも…

天使の分け前

2012年、イギリス、フランス、ベルギー、イタリアの合作映画。 原題はThe Angels’ Share ちょっと心温まるお話。ちょっとドキドキさせて、ちょっとニヤリとする。辛口なコメディーである。 マッサンで話題になったウィスキーの醸造についても出てくる。 ロビ…

海の上のバルコニー

2010年のフランス映画。 幼なじみというものは特別な感情があるものらしい。それは、年齢がどれほど重ねられても忘れられないものなの,むしろ年を取ればさらに加速していくものらしい。 さらに、少年期に家庭の事情による別れでも経験した相手なんぞであれば…

黒いスーツを着た男

2012年のフランス映画。 原題はTrois mondes。三つの世界という意味だそうです。 アランはま10日後に社長の令嬢との結婚を控えている。 会社の友人とバカ騒ぎをした際に一人の男性を自動車ではねてしまう。 友人たちの勧めに乗ったアランは男性を事故現場に…

真珠の耳飾りの少女

2003年のイギリス映画。ルクセンブルクと合作です。 17世紀オランダの画家であるフェルメールの作品『真珠の耳飾りの少女』からの着想で書かれた小説の映画化だそうです。 原題はGirl with a Pearl Earring。 この映画はこの絵画のモデルとなった少女につい…

ロリータ

1962年のイギリス映画。 霧の日に、荒廃した建物に入ってきた男が一人の男を殺すところから映画は始まる。 監督はあのスタンリー・キューブリック。 殺す男、ハンバート・ハンバートをジェームズ・メイソンが演じている。 この人、『北北西に進路を取れ』や…

ケープタウン

2013年のフランスの映画。 舞台は現代の南アフリカ共和国のケープタウン。 原題はZulu。南アフリカの民族のズール人のことである。 物語は二人の刑事を中心に展開する。 ブライアンとアリである。 ブライアンは父親がアパルトヘイト賛同者であったため、家を…

シャンボンの背中

2009年のフランス映画。 原題はMademoiselle Chambon 舞台はフランスの田舎町。 そこに暮らす普通の夫婦、ジャンとアンヌ・マリー。彼らには一人息子がいる。 最初のシーンは家族そろってのピクニック。 ここで、この夫婦が上流階級でなく、インテリでもない…

青春パート2

1979年のATG映画である。1979年という時代はイラン革命、サッチャーさんが首相になり、ソ連がアフガンに侵攻した年。舞台は佐世保。街の主要産業である造船が不況となっていた。それは、この映画にも影を落としている。主人公の有馬は高校生である。…