天使の分け前

2012年、イギリス、フランス、ベルギー、イタリアの合作映画。

原題はThe Angels’ Share

 ちょっと心温まるお話。ちょっとドキドキさせて、ちょっとニヤリとする。辛口なコメディーである。

マッサンで話題になったウィスキーの醸造についても出てくる。

ロビーという男がいる。他人を傷つけ、罪を犯し、罰を受ける。そんな人生をだが恋人がいる。その彼女とロビーの間に子供が生まれようとしている。

ある事件で有罪を受けたロビーは、彼女の必死の懇願と父親になるという事実のおかげで刑務所入りを免れ、社会奉仕活動をすることになる。そこで彼の人生を変える男ハリーに会う。

ハリーは社会奉仕活動を監督する人。ハリーによってウィスキーのロビーはウィスキーのテイスティングに興味を持つ。子供が生まれて前向きに生きようとするロビー。だが、昔の仇は彼をほっておいてはくれない。ロビーも怒りが燃え上がったときにに自分を押さえる自信がない。せっぱつまった彼は・・・。

この種の映画では、ちょっとした「?」は目をつぶる必要があるかもしえない。面白くするために必要であればある程度は許容されるべきかもしれない。所詮フィクションの世界だから、完全なリアルはないのであろう。

この作品にはイギリス人のアメリカ人に対する考え方のひとつが出ているように思う。お金を持っている成りあがりには本物の良さは理解できないってところであろうか。詳しくは映画の中でどうぞ。

あと、ハリー役のジョン・ヘンショウって人がいいね。この人、TVを中心に活動している俳優さんらしい。でも、このお腹の出具合というのは、いかにもありそうでイイ。この種の仕事はストレスがたまるだろうし、おまけに酒を愛する人という設定だから・・・。

 さて、天使の分け前とはこの場合、ウィスキーの醸造においては、何がしかの量が蒸発してしまう。これを言う。このタイトルが何故つけられたかも映画を観ればよくわかる。